カンボジアはASEAN(東南アジア諸国連合)の中でも貧しい国の1つという位置づけで、
また国連の定めたLDC(後発開発途上国)にも指定されている列記とした”最貧国”です。
たしかに、
カンボジア=地雷
地雷=草原
よってカンボジア=草原
というイメージにぴったりの、
電気水道もままならんような地方に行けば、
そう言われるのもわかります。
↓カンボジアの田舎をドローンで撮影
ここなら1ヶ月100$くらいで生活できそうです。
↓一方首都プノンペンの街並み
これを見るともはや日本の一地方都市レベルを超えている様が見て取れるかと。
もちろん、細かいところを見たら、ゴミが散乱してたり、
道路に落とし穴があったりしますが、
空調・wifi完備でチョコレートブラウニーが美味しいオシャレなカフェとか、
オープンして1年が経つイオンモールプノンペンとか、
屋上にプールとトレーニングジム付きの高級マンションがボコボコ立ってたりとか、
地雷原のイメージとは程遠い街並みが、
めまぐるしい勢いで建設されている真っ最中です。
ではそんなカンボジアの物価と東京の物価を比較したらどんなもん?ということで、
Numbeo.comのCost of Living Comparison(生活費の比較)のデータを引っ張ってきました。
プノンペン | 東京 | 差異 | |
レストラン | |||
普通の食事, 高級でないレストラン | 2.50 $ (301.82 ¥) |
7.04 $ (850.00 ¥) |
+181.62 % |
デートで行くような、ちょっとお高い店 | 20.00 $ (2,414.57 ¥) |
41.42 $ (5,000.00 ¥) |
+107.08 % |
マクドみたいなファストフード店 | 4.25 $ (513.10 ¥) |
5.38 $ (650.00 ¥) |
+26.68 % |
国内生産のビール (0.5L ドラフト) | 1.50 $ (181.09 ¥) |
3.18 $ (383.95 ¥) |
+112.02 % |
海外からの輸入ビール (0.33L ボトル) | 2.50 $ (301.82 ¥) |
4.14 $ (500.00 ¥) |
+65.66 % |
カフェで飲むカプチーノ(レギュラーサイズ) | 2.35 $ (283.71 ¥) |
3.09 $ (373.60 ¥) |
+31.68 % |
コーラ (0.33L 缶) | 0.78 $ (93.56 ¥) |
1.12 $ (135.45 ¥) |
+44.77 % |
水 (0.33L ボトル) | 0.51 $ (61.46 ¥) |
0.94 $ (113.15 ¥) |
+84.10 % |
市場、小売り | |||
牛乳 (1L) | 2.28 $ (274.66 ¥) |
1.52 $ (183.80 ¥) |
-33.08 % |
お米 (1kg) | 1.11 $ (134.31 ¥) |
3.76 $ (453.45 ¥) |
+237.62 % |
たまご (12個) | 1.68 $ (202.94 ¥) |
1.82 $ (219.83 ¥) |
+8.32 % |
チーズ (1kg) | 15.80 $ (1,907.51 ¥) |
14.50 $ (1,750.00 ¥) |
-8.26 % |
鶏の胸肉(骨、皮なし) (1kg) | 7.58 $ (915.12 ¥) |
5.60 $ (676.04 ¥) |
-26.13 % |
リンゴ (1kg) | 3.86 $ (465.67 ¥) |
5.51 $ (665.56 ¥) |
+42.93 % |
オレンジ (1kg) | 3.25 $ (392.37 ¥) |
4.28 $ (516.22 ¥) |
+31.57 % |
トマト (1kg) | 1.43 $ (173.04 ¥) |
5.33 $ (644.00 ¥) |
+272.16 % |
じゃがいも (1kg) | 2.32 $ (280.09 ¥) |
2.85 $ (343.50 ¥) |
+22.64 % |
レタス (1玉) | 0.64 $ (76.96 ¥) |
1.50 $ (181.00 ¥) |
+135.17 % |
水 (1.5L ボトル) | 1.10 $ (132.80 ¥) |
1.13 $ (136.30 ¥) |
+2.63 % |
国内生産のビール (0.5L ボトル) | 1.29 $ (156.19 ¥) |
2.01 $ (242.56 ¥) |
+55.29 % |
輸入ビール (0.33L ボトル) | 1.81 $ (218.52 ¥) |
2.86 $ (345.38 ¥) |
+58.05 % |
タバコ (Marlboro) | 1.25 $ (150.91 ¥) |
3.81 $ (460.00 ¥) |
+204.82 % |
交通費 | |||
タクシー 初乗り | 1.00 $ (120.73 ¥) |
6.05 $ (730.00 ¥) |
+504.66 % |
タクシー 1km 追加料金 | 0.72 $ (86.92 ¥) |
2.15 $ (259.35 ¥) |
+198.36 % |
ガソリン (1L) | 1.19 $ (144.12 ¥) |
1.21 $ (146.12 ¥) |
+1.38 % |
フォルクスワーゲン Golf 1.4 90 KW | 30,000.00 $ (3,621,855.00 ¥) |
21,867.25 $ (2,640,000.00 ¥) |
-27.11 % |
生活必需品 (月あたり) | |||
水道光熱費 for 85平米アパート | 93.02 $ (11,229.92 ¥) |
133.46 $ (16,113.00 ¥) |
+43.48 % |
携帯のプリペイド通話 1minあたり | 0.07 $ (8.11 ¥) |
0.33 $ (40.11 ¥) |
+394.83 % |
インターネット (10 Mbps,無制限,ケーブル/ADSL) | 35.44 $ (4,279.15 ¥) |
31.86 $ (3,846.67 ¥) |
-10.11 % |
スポーツ&レジャー | |||
フィットネスクラブ,1ヶ月 | 58.81 $ (7,100.34 ¥) |
76.05 $ (9,181.82 ¥) |
+29.32 % |
テニスコート利用料 (週末1時間) | 11.67 $ (1,408.50 ¥) |
11.18 $ (1,350.00 ¥) |
-4.15 % |
映画, 大人1名 | 3.50 $ (422.55 ¥) |
14.91 $ (1,800.00 ¥) |
+325.99 % |
衣料品 | |||
ジーンズ (Levis 501同等物) | 17.83 $ (2,152.99 ¥) |
55.91 $ (6,750.00 ¥) |
+213.52 % |
チェーン店のサマードレス (Zara, H&M, …) | 23.33 $ (2,817.00 ¥) |
27.44 $ (3,312.50 ¥) |
+17.59 % |
ナイキのランニングシューズ (中級) | 72.50 $ (8,752.82 ¥) |
77.03 $ (9,300.00 ¥) |
+6.25 % |
紳士革靴 | 45.40 $ (5,481.07 ¥) |
86.05 $ (10,388.89 ¥) |
+89.54 % |
家賃(月) | |||
アパート (1 ベットルーム) 市内中心部 | 547.92 $ (66,149.16 ¥) |
1,219.26 $ (147,199.89 ¥) |
+122.53 % |
アパート (1 ベットルーム) 市内 | 288.89 $ (34,877.12 ¥) |
645.00 $ (77,869.35 ¥) |
+123.27 % |
アパート (3 ベットルーム) 市内中心部 | 1,175.00 $ (141,855.99 ¥) |
3,841.87 $ (463,823.53 ¥) |
+226.97 % |
アパート (3 ベットルーム) 市内 | 611.11 $ (73,778.53 ¥) |
1,672.69 $ (201,941.18 ¥) |
+173.71 % |
給料 | |||
平均月収(可処分所得) | 293.75 $ (35,464.00 ¥) |
2,684.00 $ (324,034.74 ¥) |
+813.70 % |
最終更新日 | 2015年9月 | 2015年9月 | |
寄稿者: | 60人 | 166人 |
まずこれらのデータについて言及しておくと、
おそらく現地の人の感覚より、
先進諸国から移り住んできた人たちの生活水準に近いような感じがします。
「カンボジアで生活してみたいけど、
現地の人と同じ水準ではさすがに生活できないよねー」
という方は上記の表を目安にすれば、
だいたい1ヶ月の生活費が、
700~800$ぐらいあれば十分と言えるかと思います。
もちろん500$以下で生活しようと思えばできるし、
そういう生活をしてはる方々もたくさんいらっしゃいますけどね。
かく言う私は、基本的には毎日3食家での食事、
朝:バナナと牛乳とココナッツオイルのバナナスムージー1杯1$、
昼:スタッフが買ってきてくれる1$のお弁当、
夜:同居しているスタッフが作ってくれる豚野菜炒め1.5$
で生活していて、普段ほとんど外出することもなく家に引きこもっているので、
少ないときには1ヶ月1~200$(家賃、水道光熱費除く)くらいで生活しているときもありますが、
それでもとくにひもじさを感じることもなくゆったりした気持ちで暮らせるレベルです。
じゃあ月収200$で働く人たちはどれほど貧しい生活を送っているのかというとそうでもなく、
部屋は誰かと一緒に間借りして家賃代を浮かして、
残ったお金で友達と外食、
新しい洋服や時計、スマートフォンを買ったり、
子どもの養育費に回したりして、
きちんと一ヶ月分の生計を立てています。
が、そこに”貯蓄”という考えがまだないのが不安なところ。
年金や保険などの制度が充実してないので、
自分の身は自分で守っていかなければいけないはずなのですが。
「今あるお金は今使っちゃう、今楽しければそれでよか」
という気楽な考え方に憧れるときもありつつ、
彼らの将来への一抹の不安を覚えると同時に、
そういう気質がカンボジアの消費を活発にしている。
今後も国の急速な発展とともに物価も上がってくことが予想されるので、
カンボジアの物価が安い、と言える日もあっという間に過去になるような気がします。