HOME >  会社設立 >  カンボジア進出の流れ~人材探し編
カンボジアで人材採用する

カンボジア進出の流れ~人材探し編

会社設立

前回の記事カンボジア進出の流れ~ビザ取得編その2では、

カンボジア滞在のビジネスビザ1年更新を、旅行代理店には依頼しないことに決めて、

スタッフに頼んで探してもらいました。

…と、カンボジア進出の流れシリーズの中ではまだリクルーティングに関して触れていなかったのに、

突然スタッフが登場したのはストーリー的どうだろうか。

というわけで今回はカンボジアでの求人

「海外でビジネスをやるには、まず最高の現地人パートナーを見つけること」

という教えを方々から聞いていたので、

最初の1ヶ月間はとにかく人材探しに奔走しました。

“新事業開始にともなう従業員”、ではなく、

共同創設者、人生のパートナーを見つけるぐらいの気持ちで。

なのでスキル、給料、可愛いかどうかより、

“いい奴かどうか”に重点を起きました。

お前、いいやつ

人材採用の手順としては、
人材紹介企業への依頼、現地求人媒体への掲載、
カフェやレストランで知り合った人、日本語学校の学生さん、
英会話学校に通ってみて、そこで仲良くなった友達など、
とりあえず数多くのカンボジア人と直接話すようにしました。

そうしているうちに、おおよそカンボジアの人件費の相場、希望の雇用条件や福利厚生などが見えてきて、

また、人材雇用のところでよくあるトラブルも事前に把握することができました。

1.給料日の翌日にスタッフが全員一斉に辞める。スタッフの仲が良すぎると”仲良し退社”のリスクあり。
⇒全員の給料日をバラバラにしたったらいい。

2.店舗のオープニングスタッフとして採用→店がオープンする直前でもう賃上げ交渉→折り合いつかず辞職。
3.自分が働いているところより給料が 10$/月 でも高い職場を見つけたらそっちに行く傾向あり。
⇒10$ケチったせいで自分が後始末の負担することを考えたら、10$くらいはね。+100$しても企業が存続できる収支計画。

4.雨が降ったから遅刻。財布を忘れて家に取りに帰ったから遅刻。
バイクが途中で壊れたから遅刻。事故ったから遅刻。家族が海外に留学するのを見送ってきたから遅刻。
これらの理由はカンボジア人の発想では悪いことではないので怒ったらダメ。
⇒従業員規則にこれらのことを網羅して書いておく。まあ30分くらいの遅刻は許容範囲なのかな。
それ以上は減給、逆に1ヶ月真面目に頑張った子にはご褒美。

5.親戚が病気、事故った、亡くなった、恋人とトラブル、で当日欠勤は日常茶飯事。
でも怒ったらダメ。家族は仕事より大事。

⇒まず親戚の定義が必須。でないと”親戚のお兄ちゃん事故った”が頻発する。
親戚のお兄ちゃん何人おんねん、どんだけ事故んねん、ってなる。

6.カンボジアは祝日がいっぱい。
さらに、”祝日の前後は田舎への移動日だから休むよ♪”な考え方の人多し。

⇒従業員規則に営業日と休業日をはっきり明記。一年分の営業日カレンダーを先に準備して”家族宛てに”配布。
その際、できるだけ祝日をまとめる。”木曜休み、金曜営業日、土・日休み”だと金曜もついでに休みそう。

7.お盆、正月など長期休みの後の離職率高し。(最近は日本も同じ?)
⇒祈る。スタッフへの普段の気遣い、振る舞いの善し悪しが見える。

まあ東南アジアではどこも同じような感じでしょうが、
ここらの対策は事前にやっておくべし、後手に回ると面倒くさい、
ということを再認識して、
ガチガチの従業員規則作成と人材探しを同時進行しました。

あと、日本語が話せることをやたら鼻にかけていて扱いにくそうな人
(しかも日本語検定N3レベルなのに500$希望)も多いなという印象だったので、
あえて、日本語が話せない、をこちらが提示する雇用条件としました。
英語は必須としたのに、
履歴書(CV)に、”English Good”って書いてるわりにちっとも英語話せない人が多数出現、
よくもまあその程度でEnglish Goodって言えたなと、思うことしばしば。
会話にならなくて面接終了、ということもありましたね。

最終的に、日系の人材紹介会社さんに紹介いただいた私より一歳年上の男の子を採用としました。
理由は、
・流暢ではないけど英語が話せる、僕の言うことを理解してちゃんと答えが返ってくる。
・よく笑う
・サッカーが好き(共通の趣味があれば、一緒にストレス発散できる)
・素直そうな目つき
・面接当日に与えた宿題をきちんとやり遂げた
array{
宿題1:カンボジアでIT関連の会社を設立するための流れ、予算、期間を調べてくること,
宿題2:1ヶ月以内に6人の従業員を最安値で見つける方法を考えてくること,
宿題3:毎朝所定の時間にホテルまで私を起こしに来ること
}

おかげで彼と出会ってから一気にオフィス兼住居探し、事務用品・PC類設備購入、インターネット契約、事業主登録が完了し、
営業開始予定通り従業員も6名揃って、それから約9ヶ月が経ち、従業員11名(2015年9月)、という流れであります。

 

。。。が、問題は小さいことから大きなことまで、想像していなかったことがボチボチ出てくる出てくる。

長くなりそうなので続きはまた次回。